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赤松健に問う! Lycoris 「LRC-78MH+S」「LRC-70MH+S」のティップはなぜ “ソリッド” なのか?

2025年11月1日、『Lycoris』の新たなモデルがリリースされた。

「LRC-70MH+S」

先に登場した「LRC-78MH+S」に連なるモデルだ。

基本性能やスペックはこちらをご覧いただくとして、読者貴兄が気になるのは製品番号の最後にある「S」という文字ではないだろうか?

「LRC-78MH+S」「LRC-70MH+S」(以下:78MH+Sと70MH+S)の2本には「S」(ソリッド)と表記されるように、ソリッドティップが搭載されている。
※)ちなみに「MH+」(エムエイチプラス)はMHよりも硬いという意味

ソリッドというワードから連想してしまうのは「柔軟で食い込みがいい」ということ。

しかし赤松はこのソリッドティップは「キビキビとしたルアー操作を重視」した選択だと言う。

ルアーをキビキビ操作するのにソリッドを選択? 

なぜ赤松はソリッドティップにこだわったのか? 

本人を直撃インタビューした。

あえてのソリッド選択には赤松のゆるぎない確信があった

【ソリッドだからこそ生み出せる感覚】

“食い込まないソリッド”。

赤松は「78MH+S」と「70MH+S」2本に搭載されているこのソリッドティップをそう表現した。

「ソリッドは軟らかいという印象がありますよね。でも、このティップはソリッドらしい柔軟さはなく、ピンとした張りを持たせることができたんです」

ウエイトが重めのルアーでもキビキビと動かせる「張り」を持っているのだという。

赤松が導き出した硬調ソリッドという選択。それは新たな感覚を呼び起こしたという

いわば「硬調ソリッド」といったところ。

だが疑問も浮かぶ。

ルアーをキビキビアクションさせることが目的なら、張りがあるチューブラーのほうが容易では? ということだ。  

その疑問に赤松はこう答える。

「この硬調ソリッドティップだと雑音が少ない感度、感触が得られるんです。表現するのが難しいですが、“独特な透明感” と受け止めています」

ティップから手元に伝わるルアー重みやボトム、バイトの感触がチューブラーとは違うテイストだった

と…。

もちろんチューブラーティップの特性を理解し、双方を幾度も比較した上での選択だという。

「テストの初期段階で、硬調ソリッド、チューブラーの双方を比較したとき、ロッドワークでルアーにアクションを加えると、硬調ソリッドは雑音やブレがなく”ドッ”とストレートにルアーに力が伝わるような感触を覚えました。無垢材ならではの芯で力を伝える、使うことができているといえばいいのか、それが水中とのリンク感”、“ルアーのダイレクト感”、“独特の使用感” があって感動したんです

実際にルアーをキレよく動くすことができ、スタックから外す、外れる感覚も鮮明に伝わってきたという。

「その感触はチューブラーティップの響く高感度とは違うテイストだったんです。雑音のないなんともいえない感触。それがあまりにも気持ちよくて、なんとしても硬調ソリッドティップで仕上げようと決意しました」

こうして生まれたのが「LRC-78MH+S」。そしてNEWモデル「LRC-70MH+S」なのである。

【Lycorisの統一コンセプトを忠実に体現】

硬調ソリッドティップを軸に完成に向けてテストを繰り返す中で、赤松には新たな感覚が芽生えたという。

「ソリッドティップが持っている距離に対する懐の深さを感じたんです。ソリッドは無垢材なので、曲がった時にツブレを起こさないからか、近距離はもちろん、遠距離でも美味しいルアーアクションが出しやすかったんですよ」

“オカッパリでデカいバスを獲る”が統一コンセプトのLycorisにおいて遠投は必須。

そして遠投した先で重いルアーを繊細に思うままに操ることも必須。

その統一コンセプトを忠実に体現しながらもこのモデル独特の使用感、特性を持たせることができた。

ロッドはモデルが増えていくとそのコンセプトがゆらぐこともあるが、赤松にはそんなゆらぎはきっとないのだろう。

オカッパリでデカいバスを獲る。これはLycorisすべてに共通するコンセプトだ

【デメリットを凌駕する確信】

ちなみに硬調ソリッドにデメリットはあるのだろうか?

「もちろんあります。それは重さですね」

赤松はそう答えた。

同じ硬さで長さなら、チューブラーの方が軽く作りやすいのだという。

ソリッドは硬くすると重くなりやすいそうだ。

「ロッド製造の技術者の方に試作を依頼したとき、“重くなるけどいいんですか?” と何度も聞かれました」

だが自身が感じたソリッドが持つ可能性に迷いはなかった。

「デメリットの部分が気にならないよう、硬調ソリッド搭載の2モデルはできる限り重さが気にならないように徹底的バランスどりを行いました。そうしてでもこの硬調ソリッドが持つ独特の使用感を味わえるロッドを作りたかったんです」

完成に至り、赤松はこう感じているという。

「このロッド、個人的な感覚で言葉で表現するのがとても難しいのですが、全体のバランスが、デカいバスが釣れるときの波長やリズムに合うと感じるんです。直感的なものですが、その感覚もソリッドティップで仕上げたいという想いを後押ししました」

赤松の言うこのロッドを通じて味わえる「感覚」。

それは手にとって体感するしか確認の方法はなさそうだ。

※)「LRC-70MH+S」はISSEIオンラインショップのみの販売です

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