秋真っ只中、九州のロケでオカッパリアジングへ。
毎回のことですが、初めて訪れるエリア。
時合はおろか、水深や潮の速さも分かりません。
わかっていることは…
“ちょっと前にアジが釣れていたらしい”
ということだけ。
しかも風が強く、エリア内で入りたい場所へは入れず、風裏での釣りを余儀なくされました。
「釣りなんてそんなもんやって。ま、気楽にいきましょう」
こんなことには慣れっこの村上氏、さっそく釣りを開始しました。
でも、風裏に来たはずが、回り込んでくる風があり、ISSEITIMES編集部は不安感が増します。
村上氏は『レベリングヘッド小鈎』1.5g+『スパテラ』2インチのジグヘッドリグをさほど沖には投げず、堤防を根元から先端に向けて歩きながら探っていきますが…アタリなし。
“移動” というワードがその場にいた誰しも頭に浮かんだとき、村上氏がアタリをとらえました。
「ティップがクッと押さえ込まれるいいアタリやったよ」
レベリング2(【海太郎 「碧」IUS-70XLS-LV2「レベリング」】)をきれいに曲げてくれたのは25cmクラスのアジ!
ここからこのサイズのアジがコンスタントにヒットします。
村上氏はよりよい反応を引き出そうとジグヘッドのウエイト、フックサイズ、ワームのサイズ、カラーをローテ。
結果、この日、この場のアジは小さいものが好みのようで『レベリングヘッド小鈎』1.5g+『スパテラ』1.5インチによい反応を見せます。『サビキ的』2.5インチにもなかなかの反応。
カラーはチャート系に強く反応するようでした。
ヒットレンジはボトムよりちょっと上の印象とのこと。
このまま調子よくいきたいところでしたが、回り込む風が強まってきました。
こうなると比重が軽いPEラインでは風を受けてフケてしまい1.5gのジグヘッドがうまく沈んでくれなくなります。
とはいえこれ以上ジグヘッドを重くしたくない。
そこでバッグをゴソゴソ。
取り出したのは『レンジ移動式バチコン仕掛』。
全長1.8m、枝鈎1本のバチコン用胴突き仕掛です。
枝鈎には0.5gの『レベリングヘッド』がセットされているので、フックにワーム、下のスナップにシンカーをセットすればすぐに釣りができる便利仕様。
村上氏はワームに『スパテラ』1.5インチをセット。
シンカーは5号の『浜キャロロケット』。
そして枝鈎をシンカーから1.7m上に移動させました。
そう、このレンジ移動がこの仕掛けの最大の特徴です。
全長1.8mの幹糸内で枝鈎を自由に移動できるので、シンカー近くに設定すればボトム付近を、ボトムから1.8m上に設定すればそのレンジを的確に狙うことができます。
ちなみに村上氏、ショアで使うときは仕掛け上部のスイベルをカットして、リーダーとブラッドノットで直結しています。
「ブラッドノットは結束部が小さいから、ガイドの中まで巻き込めるので投げるときも魚を取り込むときも扱いやすくなるんですよ」
村上氏はちょい投げして(ロッド、ラインとのバランス上ちょい投げしかできません)、一気にボトムまで送り込んだのち、ゆっくりとリフト&フォールしたり、シンカーをボトムに着けたまま、ロッドを上下させてジグヘッドだけをアクションさせて誘ってやるとヒット継続!
風が吹くなかでも的確にヒットレンジを攻め続けて、初場所でも好釣果を得ることができたのでした。
アジのレンジがこの仕掛けで狙える範囲であれば、無類の強さを誇ります。
バチコン仕掛けでありながらもオカッパリでの釣りにも大活躍。
持っててよかった『レンジ移動式バチコン仕掛』ですね!