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なぜこんなに根掛かりにくい? 独自形状が生み出す効率性と好釣果 Close-up『海太郎 根魚玉』

オカッパリでもボートでも楽しめる「ロックフィッシュゲーム」。

この釣りはオカッパリ、オフショアどちらでも楽しめる。オカッパリなら近場でカサゴやソイが狙えるし、沖堤防、沖磯へ行けば、大型のオオモンハタやアカハタにも出会える。ライトにもハードにも楽しめるのが魅力だ

ターゲットは、カサゴやソイといった15〜30cmの根魚から、40cmときには50cmオーバーのアコウ、マハタ、オオモンハタ、アカハタなどのハタ系まで幅広い。

海太郎製品にもこれら根魚に対応した製品はルアーからロッドまで充実のラインナップ。

その中で基本といえるアイテムとなっているのが『海太郎 根魚玉』

驚異的な根掛かり回避率を誇る。その要因は村上氏考案のヘッド形状にあり!
根魚玉について特徴、使い方、組み合わせるワームまで指南!

その理由はボトムを終始狙い、根掛かりが避けられないロックフィッシュゲームにおいて、圧倒的な根掛かり回避率を持っているからにほかならない。

ここではその『海太郎 根魚玉』(以下:『根魚玉』)をクローズアップ。

『根魚玉』の最大の特徴である、高い根掛かり回避率。これはヘッド形状がその要因である。

球体をベースにした変則的な多面体で、前面から底面にかけては角のないなだらかな形状になっている。

前面と底面の境は角ではなくカーブ。ここもこのヘッドならではの効果を生み出した

この前面フラット部が岩と岩の隙間に入り込みにくくするだけでなく、岩を乗り越えるようにして根掛かりを防いでくれる。

そして底面のフラット部はおよそ40度までの斜面では転がることがなく、安定した姿勢をキープ。岩の隙間への落ち込みを防止する。逆に40度以上の斜面では転がすことで魚を誘うといった使い方もできる。

どのような経緯をたどってこの形状に至ったのだろうか? 村上氏に聞いてみた。

「ボートロックへ出かけることになって、しっくりくる道具がなかったので造ったものが根魚玉のベースになったんですよ。といっても最初からあの形じゃなくて、ヘッドは球体だったんですけどね」

根魚玉の原型となった試作モデル。転がることがメリットでもあり、デメリットでもあった

球体ゆえ、ちょっとした斜面でもコロコロと転がる。

勝手に転がって誘ってくれるというメリットを感じた村上氏だったが、岩の隙間に転がり落ちてしまうし、岩の隙間に挟まり込んでスタックしてしまうなど根掛かり率の高さのほうが目立った。

このままでは使いものにならない。

「それでヘッドの底面を削って転がらないようにして、前面をフラットにしました。これで転がり落ちることはないし、岩と岩の隙間に挟まり込みにくくもなりました。そこから前面と底面の境をなだらかにしてやると岩を乗り越えやすくなったんですよ」

だんだん現行モデルに近づいてきた。ここからさらに磨き上げられていった
完成が見えてきたころのもの。底面、前面はフラットになったが、多面体ではなく、アイの位置も決まっていない

この前面フラット部はフォール時、巻き上げ時に水の抵抗を生み、ウォブリングを発生させ、フォールでの誘い、巻き上げでの誘いを可能にするという効果も生み出した。

こうしてある程度形ができたが、ここで完成とはいかなかった。

ラインアイの位置に苦心したのである。

村上氏の理想は『根魚玉』が横に転がってもラインを引っ張れば即座に底面を下にした姿勢にできることだった。

「これは何度も検証してベストな位置にできました。ラインを引っ張ればすぐに底面を下にした姿勢になります。それとこのラインアイの位置と、前面と底面の境をなだらかにしたことで副次的な効果が生まれました。それは移動させることなく、振り子のように小刻みにヘッドを揺らして誘えることです」

根掛かりにくいだけでなく、こまかなアクションをつけられることで誘いのバリエーションを増やすことに成功。

そのほかにもシルバーメッキを施して、フラッシング効果を持たせ、同時にヘッド表面を硬くすることでより岩の隙間に挟まりにくく仕上げた。

島根県の沖堤防でキャッチした良型のアコウ。根掛かりやすい岩礁帯を攻めた結果。果敢に攻めていける。それが『根魚玉』だ

「完璧といっていい完成度です」

村上氏が自信を持ってそう言い切る『根魚玉』。その実釣力にぜひ触れてほしい。

『根魚玉』でアコウ連発のボートゲーム。その模様をご覧あれ!
操作性に優れる通称「五十六ライト」との組み合わせで連発を堪能
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