このシリーズ、好評をいただき、編集部一同嬉しい限りです。
今回も過去の釣行から掘り起こしてみましょう。
これは2018年の冬のこと。
メバルを狙って瀬戸内海へやってきた村上氏。
現地に詳しい方にガイドしてもらいながら、メバルを探してラン&ガン。
小型メバルがメインですが、明るい時間に『マイクロハネエビ』で連発するなど、本番の夜へ向けてなかなかのスタートが切れました。


これは夜も期待できそう!
しかし、そう思うときほど真反対のパターンになることはよくあるもの。

メバルは釣れるものの、サイズもペースもイマイチでした。
ガイドしてくださった方も苦悩の様子。
村上「全然、こんくらい釣れたらいですよ。あ、どうせやったら流れがいってる(よく潮が流れている)所ってないですか?」
そこで海峡部へ移動。
沖には本流が向かって右方向へ強く速く流れており、岸際にはヨレや反転流があちこちにできていました。
ガイド「ちょっと潮がまだ速いですね。もう少ししたら反転流やヨレができると思います。そこをジグヘッドやキャロ、スプリットで狙い撃ちしています。沖の本流が緩んだらメバルが浮くこともあるのでフロートやプラグで遠投するといいんですが…」
村上氏はアドバイスに従ってジグヘッドリグを手前にできている左へ流れる反転流に流し込みます。
するとほどなく鋭いアワセ。
それまでよりもサイズアップしたメバルを釣り上げます。
同サイズを3連続ヒット。
村上「なんか、浅いレンジにいっぱいおる気がするわ」
そう言ってバッグをゴソゴソ。
組み上げたのは村上式フロートリグ。
それを反転流の潮上に投入。
ジグヘッドが沈んでいき、フロートからジグヘッドまでがなじんだ状態で流します。
フロートが目の前を通り、潮下へと差し掛かったとき、フロートが「スッ」と引き込まれました。
「よしよしっ、食ったわ」
村上氏がアワせるとメバルがヒット!

このパターンでメバルが入れ食い。
村上「流すだけで勝手に食ってくれる。めっちゃ楽」

フロートからジグヘッドまでは60cmほど。
そのレンジを的確にキープできていること、流れがあるので放っておいてもジグヘッドが泳ぐのでメバルが食ってくるわけです。

この釣り方ならかなり潮上へ投げられるし、潮下にも流せるので広範囲を探ることもできます。

なにより村上氏が言うように「楽」に釣れるのです。
そのまましばし入れ食いが続き、24cmのメバルまで引き出して終了。

ガイド「ここでこんな釣り方があるなんて…。勉強になりました」
ガイドさんいわく、フロートリグは投げて引く、潮に乗せて沈めてみるなどコントロールしないといけないと釣れないものと思っていたそうですが、潮をうまく利用して楽に食わせる村上氏の釣りに衝撃だったそうです(もちろんその場にいた編集部スタッフもですが)。
村上「今日はウキ釣りやったな」
いや、その釣り方をしてみようという “ヒラメキ” がすごすぎるんですけど。
数年後、別な場所でフロートリグを投げる村上氏にこの話を語ったところ…
「そんなん釣った? なんか潮の速い場所に行ったのは覚えてるわ。橋の下やったっけ?」
やっぱりほぼ覚えていませんでしたので記しておきます!

