九州の有明海。
福岡、佐賀、長崎、熊本4県が面する内海で特殊な生態系も育む日本でも一風変わったフィールドです。
その有明海では年中船タチウオ釣りが盛ん。
「タチウオは苦手なんやけど」
そう公言する村上氏にもさっそく釣行してもらいました。
2日釣りで、初日は「海幸丸」さんにお世話になってジギングで狙いました。
なんだかんだ言いつつ、ヒットパターンを見つけて入れ食いを堪能。
その翌日、再び村上氏は「海幸丸」さんの船に乗って沖へ向かいました。

前日の釣りで連続ヒットを生み出した「ブレーキフォール」のパターンの検証が目的でした。
開始早々タチウオがヒットし、この日もヒットパターンが通用するか? と思われましたが、ここから一切のアタリが途絶えました。
タチウオが低活性なのか、いないのか?
前日と打って変わって大苦戦を強いられることに。

その後もタチウオらしき反応が船の魚探に映し出されるのですがまったくアタりません。
村上氏はジグのフォールのさせかた、シャクり方、ジグのウエイト、カラーをさまざまに組み変えて駆使するのですが、それでも反応が得られません。

「これが有明のタチウオですよ」と「海幸丸」の木戸船長。
前日は大釣りできたのに、翌日はまったくアタらないなんてことはよくあるそうです。
このため常連のお客さんには、ジグとテンヤの2つを持参している人も多いのだとか。
木戸船長が試しにと、ウルメイワシを巻き付けたテンヤをほかのお客さんに手渡して落とし込んでもらうとあれほどまでになかったアタリが出るように!
それならジグにも…と思うのですが、アタりません。
村上氏は船長のテンヤを借りて、エサを巻いてボトムへと落とし込みました。
するとすぐさまアタリがあってヒット!
ここからコンスタントにタチウオを釣り上げていきます。
前半の苦労がウソのようです。
しかしタチウオがエサをかじって終わるだけのアタリも多く、そこまで活性が高いわけではないようす。


「ガツガツ食い込んでくれんね〜。アタリの多さに対してヒット率が低いわ。そのたびテンヤを回収してエサを巻き替えんとアカんから焦る。この焦りと、次は掛けるぞと意気込んでしまう」

ジグのヒットパターン検証かと思いきや、終わってみれば、村上晴彦のタチウオ釣り一考となりました。
釣りはやってみないとわからないものですね。
「テンヤ、おもろいね! そう感じることができたことが今回の一番の収穫かもね」
どこにでも出てない、タチウオ釣りの一コマをご紹介しました。