ちょっと前まで「暑い!」と言っていたのに気づけば「寒い!」と口にしている今日この頃。
冬が近づいていますね。
寒さが厳しくなればライトゲームの人気魚「メバル」が活性を上げていきます。
序盤はジグヘッド&ワームが中心ですが、厳冬期からだんだんと「ミノー」や「ペンシル」などのプラグを用いた表層でのアプローチが効果的になっていき、春に最盛期を迎えます。

なぜメバルにはプラグが有効となるのでしょうか?
その理由は初春から海中にはメバルのエサとなる生物(プランクトン、小魚)が増えるのですが、その多くが表層に集中し、メバルの意識も表層に向くためです。

特に夜間の常夜灯の明かりが海面に落ちるエリアにはそれらのエサが多く集まり、メバルも多く集まります。
この状態だと、メバルの意識は表層に強く向いており、海面に「バシャッ」と水飛沫と音を立ててエサを捕食する光景も見られます。

そのメバルに対して浮力があって完全に海面に浮かせることができるペンシルやポッパー、浅い潜行レンジに設定されているミノーであれば、効率よく確実にアプローチすることができます。
あとは各プラグのシルエットの大小やアクションの強弱でアプローチしていくのですが、ここにカラーも大きく影響してきます。
「なぜか今日はこのカラーが釣れる」
メバルプラッギングを楽しんでいる方はこんな経験があるのではないでしょうか?

実際のところ、カラーをメバルがどのように認識して感じているかはメバルに聞くしかありませんが、釣れる、釣れないの差が出るのは事実です。
つまりカラーの多さはそのまま手数の多さといえるわけです。
このため海太郎のプラグはもちろん市場に出回っているプラグにはさまざまなカラーがラインナップされています。
たとえば、これは『アメミノー48SR-SF』の「#003 ピンクバックテールグロー」と「#010 マットオキアミテールグロー」を暗室で上から白いライトを当てた状態です。



同じように当てているのに「ピンクバックテールグロー」のほうが目立ちますね。
これはボディのクリア度が高いぶん、ライトをしっかり透過、反射しているためです。
「マットオキアミテールグロー」は光を透過はするもののマットカラーによってその度合いが抑えられるのでぼんやりとした見え方になっています。
こういった差がメバルに対して大きな違いとなって現れます。
どっちがいいか? ではなく、どう見せたいか? というわけです。
では、今度は「#010 マットオキアミテールグロー」と「#006 キビナゴ」を比較してみましょう。



先ほどまで「ピンクバックテールグロー」に負けていた「マットオキアミテールグロー」の存在感が際立ちます。
では「キビナゴ」は存在感がないので効果がないのか? というわけではありません。
その存在感のなさが逆に効果的になることも多々あります。
“暗い中でなにかが動いている”という演出ができ、それがメバルの興味を引くケースもあるのです。
ここがルアーカラーのおもしろくも奥深いところです。
また、同じ場所で常夜灯の明かりの色や光量が同じでも、水色、月明かりの有無で生み出す色合いは変わります。
とにかく試してみる、メバルに聞いてみるというのが現実ですが、ヒットカラーを見つけたときの嬉しさは格別です。
今シーズンはぜひ、カラーの使い比べも楽しんでみてください。
ちなみに最盛期になってからだと「欲しいカラーがない!」ということもありますので、準備はお早めがおすすめです!

