ジグヘッドリグは幅広いレンジが狙え、アクションは大小、強弱を自在につけることができる、ライトゲームにおける基本リグであり、汎用性も高いリグである。
村上氏も『レベリングヘッド』各種と『スパテラ』各サイズ、『バルキースパテラ』『シルキーシャッド』を組み合わせて用いているが、ある夜のメバリングで、こんなテクニックを見せてくれた。
その日はリトリーブではアタリが少なかった。
村上氏はジグヘッドリグをキャストしたあと、ラインを張らず緩めずのゼロテンションにして、ジグヘッドリグをフォールさせる。
ルアーの動きを「横」気味から「縦」気味に変えつつ、ラインテンションをほぼゼロにすることで、ナチュラルな速度でジグヘッドをフォールさせてワームもナチュラルに動かす。
「風がないからできることやね。ラインがまっすぐになるからルアーの動きもきれいだろうし、アタリをとりやすい」
この釣り方に切り替えると、リトリーブには好ましい反応を見せなかったメバルが毎回のようにフォール中にジグヘッドリグをひったくっていく。
アタリのたび、村上氏は鋭いアワセを入れてヒットを量産させていった。
具体的な手順としては、キャスト後、ロッドを立て、ジグヘッドの沈みに合わせて下げていくだけなのだが、ラインを張らず緩めずのほぼゼロテンションに保つというのが、慣れていないと難しいところだろう。
「僕のイメージやけど、ラインを針に、竿先を指先に、海を豆腐に見立ててスッと差し込んでいくって感じ」
独特な表現だが、なるほどわかりやすくもある。
「ラインを差し込む」
今シーズンのライトゲームでぜひ挑戦してほしいテクニックだ。
当時のタックルデータ