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寝るヒマなしのアングラーライフ Vol.05 赤松健 意識を変えたユーザーの声

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2013年は赤松氏にとって、アングラーライフ転機の年となった。

この年、ISSEIが立ち上がり、村上氏からいくつかのルアーが赤松氏へと送られてきた。

「フィールドスタッフとかモニターとか、かしこまったものではなく、新しく会社をはじめることになって、ルアーを造ったから使ってみてという感じで製品をいただきました。フィールドスタッフとして活動していくことになったきっかけって覚えてないんですよ(笑)」

まるで釣りサークルのような気楽なイメージで、村上さんと釣りの話、釣具の話をする、そんな雰囲気だったという。その気楽さが自然とフィールドスタッフとして活動することにつながったのかもしれない。

その後の赤松氏のアングラーとしての活躍は誰もが知るところだが、その裏で、赤松氏自身は釣りに対する意識に変化が起こってきたという。

きっかけはユーザーの言葉だった。

テレビやネット動画での赤松氏が真剣にバスを追っている姿を視聴したユーザーから『赤松さんが真冬にがんばっている姿に刺激を受けて自分も釣りに行きました』とか『赤松さんが使っていたISSEIのルアーで釣れました』など自身の活動への感想を直接聞けるようになったのだ。

「人が喜んでくださることが、こんなに自分を感動させるものなんだと知ったんです。その共感を得られるような釣り人、造り手になりたいと思うようになりましたね」

それまでの赤松氏は釣りをするにしても、ルアーを造るにしても、誰よりも釣りたい、自分さえ釣れればいいと思っていたという。この想いがフィールドスタッフ活動を通じてもっとも変わったと実感しているそう。

「でも、誰よりも釣りたいという気持ちがなくなったわけじゃないんです。だから昔から知っている村上さんからは『赤松は相変わらず腹黒やな~』と今でもからからわれるんですけどね(笑)」

そして自身がメディアに登場するようになって、村上氏の活動に自身を重ねてみることができるようにもなったと赤松氏。

「村上さんはまさに共感を得る人ですよね。釣りの楽しさ、ルアーフィッシングのおもしろさ、モノ造りの奥深さ、それ以外のこともすべて、すごくナチュラルに人へ伝えられていますよね。話を聞いた人、釣りを観た人は刺激を受けて釣りに行きたくなるし、村上さんが使っているものを使ってみたくなる。ああ、村上さんは長年これをやり続けているんだなと」

赤松氏は改めて「村上晴彦の一番弟子」としてISSEIのバス部門を担うことを決意。メディアアングラーとしての活動にもいっそう熱を入れるようになっていった。

しかし、当時は会社員をしながら休日をメディアアングラーとしての活動に当ていたので、それまでも少なかった「OFF」というものが完全になくなってしまい、多忙を極めることに。

「仕事の段取りをつけて、時間を作ってはバス釣りに通って、ロケもこなすという生活でした。自分の釣りもしたいので無理やり時間を作ってバス釣りへ行ってましたね。夜の間釣りをして、翌朝自宅へ戻ってスーツを着て出勤というパターンも多かったんですよ。ルアー造りもしたかったので、仕事終わり、ロケ終わりに自宅で夜な夜なバルサを削ったり。自分でもいつ寝たっけ? と思うくらいの生活でしたが、釣りに行きたい、ルアー造りをしたい欲求がおさまらなかったんでしょうね」

そんなハードな生活を数年続けていくうちに、赤松氏の中にある想いが芽生えはじめた。

「会社員をしていれば生活は安泰かもしれない。でも、やりたいことが本当にやれるのだろうか? 釣り、モノ造りももっともっと突き詰めたい」

そう思い始めたのだ。

その思いがいつしかISSEIで働いてみたいという願いへと変わっていった。そして念願が叶い、2019年にISSEIへ入社することとなったのだ。

続く

10年前、ISSEIが立ち上がって間もないころの映像。とにかくがむしゃらに動き回っていたと赤松氏
10年が経ち、現在は若手フィールドスタッフをリードしながら撮影に臨むことも多い。村上イズムは継承されているのだ
Episode of Ken Akamatsu
1. 第2次バスブームが覚醒の転機 Vol.01 赤松健 擬似餌に目覚める
2. 学校の技術室がマイ工房 その経験が現在に繋がる Vol.02 赤松健 ルアー造りに没頭する
3. 師弟誕生のきっかけは「アノひとこと」Vol.03 赤松健 師・村上晴彦との邂逅
4. 意外! バス釣りから離れた期間が存在 Vol.04 赤松健 海釣りに没頭する
5. 寝るヒマなしのアングラーライフ Vol.05 赤松健 意識を変えたユーザーの声
6. 精進はまだまだ続いていく Vol.06 赤松健 これまでとこれから
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